オックスフォード大学院合格へ❷志望動機書との戦い

(タイ・バンコクのナイトマーケットにて。上から見るととってもカラフル!2018年4月)


こんにちは。今回はオックスフォード大学に提出した志望理由書(PS)についてです。


個人的には一番他の大学への出願書類と差がついたところだったと思います。。

というのも、私が出願した国際関係学のコースでは、オックスフォード大学の志望理由書の字数が最大だったからです。


最初に出願したEdinburgh, Warwick, KCLなどの字数は大体500字前後で、基本的にはbeoのメンバーサイトにあった先輩方のお手本を参考に、

・Career goal →を達成するためにはこんなに素晴らしい「貴大学で」どうしても〇〇を学ばなければいけない

・日本の大学でやっていたこと:学習内容やゼミ研修でやったこと、残した実績(ex.●人程度いる学部トップの成績優秀者として表彰されたetc)

・留学先大学でやっていたこと: 専門分野の4年生レベルの授業を受けた→帰国後に(私の専攻分野に関連する)日本のNPOで働いた経験から得た考え→を基にこんな卒論テーマについて書いた

・日本の母校と、留学先での経験を踏まえて、こんなテーマについて勉強したいと思った。そのためには貴大学がベストな場所だ

・私が今までに得た経験や、私自身の能力は貴大学にとってプラスになるはず、こんな風に貢献できるはず

・大学院を卒業したら、そこで得た知識を生かして具体的にこんなことをしたい


という風に書きました。

出願ギリギリまでにオックスフォード大学向けに書いていたものは、これらの内容をベースに、

・自らの幼少期からの経験がどのように今の志望理由に繋がってきたか、

・研究テーマを勉強したいと思った具体的な動機、

・ゼミ研修中に個人的に衝撃的だった具体的な経験とそこから得た考え、

・具体的に志望のコースで勉強したいこと(授業名含め)

などなど、一貫性を保ったまま更に具体的かつ説得力のある文を書くように意識しました。


これを色んな人に読んでもらいながら、何度も何度も手直ししていったので、夏から書き始め、12月になる頃には「もう他に足せることないよな」と思えるくらいになっていました。


それでも、少し引っかかることがありました。


それはずっと前にオックスフォードに合格された方のブログを読んでいた時のこと。

その方は、オックスフォードに宛てて書いたPSにて、「そんなことまで言っちゃっていいの!?みたいなことも書きました。それが結果的によかったのだと思います。」という風に仰っていました。


それをずっと覚えていて、引っかかっていたのでした。

その当時、完成形と思っていた私のPSは、確かに私にしか言えない私自身の経験や、考え方を大きく反映したものでしたが、それでも尚、何か強烈な個性を示せるものが必要な気がしていました。


そして、最後にお世話になったこの人にコメントを貰おう、と例の英語の恩師(IELTS7.5への道⑤に登場の先生です笑)に見てもらったところ、

「うん…全然いいと思うけど、ちょっとインパクトに欠けると思うな。もし、試験官が260人分の志望理由書を読んだとして、君が最後の一人だったとしたら、冒頭の部分で試験管は他の志願者と同じ流れだなってことに気づいて、ちょっと面倒臭い気持ちで適当に読み流しちゃうと思うよ。」

と言われました。

「こんな直前にそんなこと言われても…」

というのが、その時の正直な気持ちでしたが、(正直、Okey!パーフェクトだよ!って言って欲しかったです)こう言われては仕方ありません。


私の考え方の根底にあること、本当にこの学問を学びたい理由、今、私にしか言えないことって何だろう…


その時ふと思い出したのが、高校で大好きだった倫理の先生の授業。ソクラテスの「無知の知」のお話。

私はその場で走り書きをして、「こんなこと書いちゃってもいいのかな?」と英語の恩師に見せました。その方は「僕はすごくいいと思う!」と言ってくださいました。

その後、何人かの先生に相談して、「書かないほうがいい」「いいと思う」色々コメントいただきましたが、結局私は冒頭文にこう書きました。


「人生は短く、暴力と貧困で死んでいく人々を前に私が出来ることは殆ど何もない。そうだとしても、ソクラテスが言ったように、『私は自分が無知であること以外何も知らない』のであり、自らの無知を自覚しているからこそ、私は私自身がより多くを知ることができる可能性を知っている。従って私は、自らの人生を通じて学び続け、考え続け、そして行動を起こし続けることで何か世界に変化を起こすことができると信じる。」


それは、高校生の時、初めて被爆者の方のお話を聞いたときの衝撃、そして大学で学べば学ぶほど感じる自らの無力感、それでも私が学び続けたいと心から思う理由を私なりに表現したものでした。

(そんな大それたものではありませんが…)


この文は、私にとっての最大の賭けでした。

だって一番大事な冒頭部分で、全然直接的に「志望する理由」について言及してないんだもの(笑)


それでも、少しこれを書くことに対する反対も食らいつつ、これがパッと浮かんだときに

「あ、これが私が伝えたっかったことだったんだ」

と妙にしっくりきたので、これを書いたことで落ちでも私は後悔しない!寧ろ書かないと後悔する!と思って書きました。(というかほぼほぼ落ちる前提で、宝くじを買う気持ちで出願していたので笑)


結局後になってみたら、何が合格の要因だったのかは全く不明ですが(笑)、個人的にはこの冒頭部分を書き加えたことが、オックスフォード出願の最大のハイライトだったように思います。


なので、オックスフォードに出願する皆さん、きっと貴方にしか伝えられない何かがあるはずなので、それを考え抜いて、書いていくのが大事なのではないかな、と思います。

(それは必ずしも私のように突飛なモノじゃなくていいと思います!!笑)


それでは、また!
















2コメント

  • 1000 / 1000

  • north07

    2019.05.20 12:39

    @きーちゃんご要望の内容についてざっくり更新したのでもし良ければ参考にしてください:) 以前のコメントで4ヶ月間のインターンと言ってましたが、それは間違いで、4年次にしたインターンは2ヶ月程度でした!卒業後また4ヶ月間別のところでインターンをしたのですが、その頃には院からのオファーを貰っていたので選考には関係なかったです(^_^;)後は、ゼミ研修などのちょっとした経験でも面白いものがあれば、そういったことをCVやPSに書くのは全然ありだと思います!
  • north07

    2019.05.01 21:25

    @きーちゃんa さん コメント頂きありがとうございます!誤字脱字だらけの読みにくいブログ(ごめんなさい!)ですが、ご拝読頂き、誠にありがとうございます:) オックスフォードの修士課程は、勿論優秀な学生さんばかりですが、実は皆がそれぞれ「何故ここにいるかはわからないけど、巡りに巡ってここにいる」と思っていたりします。最初からオックスフォードに受かると思っている人ばかりではないのでご安心ください!!(...そして私のような”多様性枠”的な個性的なアホもおりますので!)私自身も、学部の指導教官から背中を押されなければ出願さえ諦めていたと思います。ただ、全力で出願を終えた後は、結果はどうであれ、全力を出し切った、という満足感と、少ならからず成長したと感じることができました。なので、どうか今のオックスフォードに行きたいというお気持ちを忘れずに、このまま走り続けてください! 最近課題に追われてしまっているのですが、なるべく近いうちに、ご要望のあった件について記事にしたいと思います! 参考になるかは微妙ですが、私自身は、志望動機書に書いていた課外活動というと部活動やインターン、海外へのゼミの研修旅行のことに触れたかと思います。成績は、運良くずっと学部トップを維持していて、成績優秀者として奨学金を頂くことが幾らかあったので、そうしたことも実績として加味して貰えたかもしれません。ただ、何れにせよ、そういった課外活動がいかに志望のコースに入るに相応しいとアピールできるかどうかにかかってくると思います。何か実績を作ったからと言って、必ずしもそれが大きくプラスに働くとは限らない気がします。 従いまして、志望動機書に関しましては、これまでご自身が頑張ってこられたことが、いかに今後の学びに結びつくか、を一貫したトーンで書いていくことが重要だと思われます。私も大学四年時は5月から9月までの4ヶ月間だけ専攻分野に関わるところでインターンしていたので、もし余裕があれば、今年の上旬あたりでそうした課外活動をしてみて、それ以降で卒業論文や出願書類の準備に集中されるといいかと思います。またご質問等あればいつでも仰ってくださいね!私でよければいつでもご対応させて頂きます!!お互い頑張りましょう:)

C’est la vie!

大学まで留学経験の無かった私(大学1年秋のTOEIC570)が4年次にIELTS7.5を取得し、Oxford大学院に進学します。うまくいく保障はないけど、何事もやってみなきゃわからないもの。 私が上手くいった方法が、必ずしも皆さんのベストな考え方や勉強方法に当てはまるわけではありません。 それでも、少しでも参考になりますよう、私のこれまでや、これからについて、書きます!