【Imposter syndrome?】一学期を振り返って

遅ればせながら、あけましておめでとうございます2019!! (写真はロンドン・アイ越しに見た年明けの花火)

この冬休みはヨーロッパを旅した後、日本に用事があり9日程帰国し、ロンドンで年越しをしました。

本当はもっと長く日本に居たい気がしましたが、海外で年越しするのもたまにはいいかなと思い、友人とカウントダウンと花火のイベントに行きました。このチケットはオンライン上で10月末ごろにゲットしたもので(友人が)、当日はこのチケットを持っている人だけが間近で花火を観ることができます。このイベントの主催者側の効率の悪さにイライラしながらも(皆道案内が適当過ぎて2時間近く道に迷いました)、花火は本当に圧巻。(写真から伝わらず残念ですが。。。)一度は経験の価値ありです。二回めはどうかな...私は来年はいいかな(笑)やはり日本人なのか、年越しは家でゆっくりして、元旦に初詣に繰り出しておせちにお雑煮に...というのが一番素敵な気がします。ふとお正月のことを考えると、頭の中に母が作ってくれたお雑煮の湯気のもくもくとしたイメージが思い出されるのです。ちなみに、実家ではおせちにイクラをトッピングします。とても美味しいですよ。


さて、更新が遅れた理由ですが、(1)冬休み旅を満喫し過ぎた(2)しかし年明けには試験とレポート提出が(3)その結果を察してください... といった感じでした。満喫した、と言っても、頭の片隅に常にレポートと試験があるのはあまり心地よく無かったです(笑)


何はともあれ、年が明けて日本からこちらに戻ってくると、不思議と心が軽くなっていたことに気づきました。そこで、最初の学期Michaelmas termを振り返ると、心に全く余裕がなかったことに気づきました。本当の鬱というほどでは無いですが、少し心に穴が空いてしまったような、いつも湧いてくるエネルギーが湧いてこない、そんな時期がありました。自分は果たしてOxfordに居る資格があるのだろうか、完全に自信を失い、現実逃避したくなることもありました。それでもなるべく人と関わりながら、なるべく図書館に籠もりました。兎に角勉強をしなければ、という強迫観念に追われながら、それに応えきれない自分に辟易しました。自分らしさが上手く出せない時があり、不思議に思いました。


普通に考えたら笑っちゃうような光景を見ても普段通りの自分のようにツッコんだり、笑い話にする余裕さえなかったのです。例えば...私が今住んで居る家、一階は大家のスペースですが、彼のキッチンの真ん中には、バスタブがあるのです...。ど真ん中です。誰がこの光景を見てツッコまずにいれるのだろう(というか果たしてご想像いただけるだろうか?)、と思うところですが、ここに引っ越してきた当初の私は、本当にそうした余力がなく、普通に受け容れてしまいました。(だからどうってことではないのだけれども。)いや、しかし、どう考えたって不思議な光景なのです。

またこの不思議な大家さんについてはいつかお話ししましょう...(笑)


それから、あれ程美しいと思っていたオックスフォードの風景も、こちらに来た初日から心からの感動を覚えることはありませんでした。それが本当に不可思議でした。完全に塞ぎ込んでしまったり、全く鬱、ということではなく、ただただ、常に心がどんよりしていて晴れない感じです。


後に友人から聞いて知ったのですが、こうした症状をペテン師症候群imposter syndromeと呼ぶそうです。Oxfordでは特に多くの学生が、この大学に来てしまったけれど、「自分はここに居て良い人間なのだろうか」という思いから自信を喪失するような経験をすることが多いようです。私もこの症候群に近いものだったのかもしれない、と今では思います。とにかく、心の底で情けなさと惨めさを感じた時期がありました。自分でもなぜネガティブなのか、自分らしくないのか分からず、惨めさを感じて居る自分が不甲斐ない...という負のスパイラルでした。それが、学期初めから終わりにかけて少しずつ改善されて、冬休み一度この街を出て、舞い戻って来たら、大分落ち着きました。


私がここでこの経験を書くことが後に何の役に立つかは分からないけれど、いつか読者の方の何方かにとって「わたしはひとりじゃない」と気付いて頂くキッカケになればと思います。皆が皆、常に立派に、カッコよく留学してる訳ではありません。惨めだったり、不意に悲しくなることもあります。しかし、そうした時期を乗り越えることで、心が少し成長して見える景色がより鮮やかに、美しくなる、そんな気がします。


もし、留学先で、あるいは何かの環境の変化で不思議なくらい自分らしくない、上手くいかない、そんな時期があったとしても、焦らないでください。私の場合は、自分は未熟でも心身のタフさだけが売りで、何事にでも常に全力でぶつかっていけるから、ちょっとぐらい無理したり、どんな苦境に立っても大丈夫だと思っていました。そんな人間でも、意思に関わらず心が鬱鬱とする時期を迎えることがあるようです。

そんな時は、無理をせず、人に頼りましょう。辛いことを辛いと言いましょう。

超低気圧の台風が来たのだという気持ちで、ゆっくり家でお茶でも飲む気持ちでそれが去るのを待ちましょう。


さて、今年も皆様にとって実り大き年になりますよう!

年女、大躍進します。本年もよろしくお願いします。



昨日初雪の降った街より





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C’est la vie!

大学まで留学経験の無かった私(大学1年秋のTOEIC570)が4年次にIELTS7.5を取得し、Oxford大学院に進学します。うまくいく保障はないけど、何事もやってみなきゃわからないもの。 私が上手くいった方法が、必ずしも皆さんのベストな考え方や勉強方法に当てはまるわけではありません。 それでも、少しでも参考になりますよう、私のこれまでや、これからについて、書きます!