大変ご無沙汰しています。
修士二年目が目まぐるしく過ぎていき、なかなか更新ができず、申し訳ございません。
世の中はコロナウイルスの影響で混乱が続いており、大学でも体調不良の際の外出は控えるように言われ、私と言えば家で大人しく修士論文を執筆する日々です。
今後も更新はゆっくりになってしまいますが、卒業までに向け、本ブログにはイギリス大学院を目指すに当たって、皆さんのお役に立てる情報をご提供できればと思います。
今回は就職活動について。
修士まで進むとなると、当然学問の道を突き進む方も多いかと思いますが、それと同様に卒業後の就職を考えている方も多いはず。
私は大学院進学を決めた際、卒業後に果たして就職できるのか?と、少し不安になりながらも、きっとこの経験が就職活動においても良いアピールポイントになるだろう、と考えていました。正直なところ、金銭的な要因もあり、修士号取得後直ぐに博士課程に進む可能性についてはあまり深く考えておりませんでした。
結論から申し上げますと、修士課程中に日系企業への就職活動を行うことは可能です。また、現地企業への就職活動に関しては、イギリス大学院に在籍している他の多くの海外学生と学生と同じ条件で行うことになると思われます。
今回と次回は私自身の経験から、日系企業への新卒としての就職活動の流れについて軽くお話し致します。
就職活動の日程等の詳細は年々変わっていくものと思われますので、それにつきましては各キャリアイベント・企業ホームページをご参照下さい。
私は幸運なことに2年間の修士プログラムに所属していたため、比較的就職活動には余裕を持てましたが、10ヶ月程度のプログラムとなると、非常に慌ただしく就職活動を行なっていくことになります。(イギリスでは1年以内の修士課程が大半を占めると思われます)
イギリス(あるいは欧州圏一般)の日系企業への就職活動では、ロンドンキャリアフォーラムが最も大きなチャンスとなります。ただ、ロンドンキャリアフォーラムはアメリカで11
行われるボストンキャリアフォーラムと比べ、出展している企業数がかなり限られてくるため、志望する分野の企業がロンドンキャリアフォーラムに来ていない場合には、まずボスとンキャリアフォーラムへのご参加をお勧めいたします。
ロンドンキャリアフォーラムへ参加している企業は、事前審査を2-3月にロンドンを中心に行います。そういった点ではロンドンの大学に通っている学生はアクセスの面で少し有利です。
2-3月の説明会、1-2次面接を行い、4月のキャリアフォーラム本番にて3次あるいは最終面談を行うパターンが多いです。勿論キャリアフォーラム当日にも1次からの面接を受け付けていますが、なるべく事前審査(がある企業の場合にはそちら)に参加できた方が良いように思います。詳細はキャリアフォーラムCFNさんのサイトに記載されているので是非ご覧ください。またその他の就活キャリア、アブロードさんなども合わせてチェックすると良いと思います。
以下、日本の同期たちの就活も見て私が思った英国での就活の利点・欠点:
利点
1)あまりプレッシャーがない
当然海外の大学にいて、周りのクラスメイトは就活なんぞしていないので、就職活動はあくまでサブで、学業が中心なのだ、という意識を損なわず、また就活プレッシャーにやられることなく最後まで活動できたと思います。
2)会社の偉い人に比較的早い段階から会える、お話を伺える
説明会や一次二次選考など、日本では考えられないほど早い段階から人事部の偉い方のお話を直接伺えたりします。私も日本の就活イベントに参加したことがあるのですが、これは海外ならではだと思いました。選考の途中でお食事に行き、社員の方の雰囲気やお仕事への考え方など、個人的に伺う機会もあり、とても参考になりました。
3)短期決戦型
基本的にはロンドンキャリアフォーラム前後の2-4月で多くの企業からは結果を頂くことができるようです。一方で最終面接手前までをロンドンキャリアフォーラムで行い、夏に帰国した際に最終面接、という企業もあるようです。日本では長くに渡り就活準備をしている学生が多いイメージですが、こちらでは就活塾のようなものもないので、この3ヶ月さえ効率よく集中すれば(と同時に大量の大学の課題と対峙しなければなりませんが...)、効率よく内定が貰えます。また、この期間はとても慌ただしかったですが、様々な会社でご活躍されている日本のビジネスマン・ウーマンにお会いでき、社会勉強になりました。
4) 企業側も比較的出願者の個を見る余裕がありそう
これは数の問題ですが、日本では恐ろしい出願者数の中、ESで落とし、一次で落とし、物凄い数の学生を早い段階で切り捨てなければならないのが現実だと思います。一方で、欧州での選考では、出願者数も少ないので比較的人事の方にも出願者それぞれの個性を見る余裕が出来やすいのではないかと感じました。
欠点
1) 出願できる企業のバラエティに限り
当然ヨーロッパまでわざわざリクルートに来れる企業は限られているので、必ずしも自分の志望企業に出せるとは限りません。その点は渡航前に要チェックです。
2) 4月のピークを過ぎると就活チャンスに陰り
ロンドンキャリアフォーラムというピークを過ぎると、今度は他の地域に赴いて就活を行う必要が出てくるため、少し焦ります。私自身、ダメだったらボストンキャリアフォーラムに参加すれば良いか〜、と気楽に構えていた一方で、イベント当日にはこの場で何としても内定を1つでもいいから貰いたい!という気持ちが強かったです。
3) 入手できる情報量に限り
当然ながらイベント数が少ない分入手できる情報量も少ないので、判断材料には限りがあります。でも正直、国内の就活サークルみたいなものって胡散臭いものもあり、情報量が多過ぎてそれの翻弄されるのもなあ、、、と考えていた人間なので、私個人としては変なリソースに惑わされず、first hand の情報から自分に合った仕事環境について考えられたので、良かったと思います。
というのも、私はイギリス渡航前に就活に関して何も知らない!と思い日本国内の2日間の「大学生向け就活対策セミナー」に参加したのですが...これがもう... 今思えば...本当に時間の無駄でした!偉そうな人が偉そうなこと言ってるのを延々と聞かされて...(笑)
日本では学生は将来への不安から大学2年生頃から就活セミナーに参加する方も多いと思います。将来をよく考え、それに備えようとする心がけは素晴らしいことだと思います。
でもこれって本当に企業が必要としている人材の育成に役立っているのでしょうか?
就活イベントを開かれる業者の皆様には是非、学生の不安を煽り、彼らの大事な学生としての時間を無駄に弄び、奪うことは控えて頂きたい。(当然多くの意義のあるイベントも開催されていることと思いますが...最近ちょっと度が過ぎている気がします。)大学生という時間は、学問に限らず様々なことを「学ぶ」習慣を身につけるための時間であり(という持論ですが)、就職活動に備えるためだけの時期ではありません。企業は、この限られた大学生という時間を以てして、学生が何を身につけ、それをどのように社会に還元することが可能であるかを選考過程で精査すべきであります。
話が逸れてしまいましたが、私の海外での就活に関する所感は以上の通りです。
さて、肝心の選考についてですが、私がお会いした人事の方はとてもフェアな方が多く、少なくともイギリスで良い大学に行っているから、という理由で簡単に内定を出している様子は全くありませんでした。あくまでもES,面接においていかに上手く自己アピール出来るか、そしてウェブテストの結果も考慮されます。そのためにはちょっとした事前準備で差をつけることが重要ではないでしょうか。
次回はロンキャリ前後に短期決戦を決めるために私がしたことを、(参考になるかは分かりませんが...)一応ご紹介したいと思います。それではまた!
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