(私の学部がある建物。オックスフォードとはいえモダンな建物もあるのです。オックスフォードの大学院ではカレッジが住むところで、それ以外で学部の建物があり、授業はそちらで受けます。また、試験会場となる建物もまた別にあります。)
なかなか更新ができずごめんなさい。
こちらに来て最初の授業の週を過ごしています。というか苦しんでいます(笑)
matriculation と呼ばれる入学式は、到着直後のオリエンテーション期間ではなく、授業が始まった週の最初の土曜日にあります。ここでsub fascと呼ばれる決まった服装(基本的に黒スーツ/スカートに街で買える指定のガウンと帽子、ストッキング、黒い靴)で出席するようです。
世界トップの大学にしては色々ゆっくりなオックスフォードの私のコースでは、学期が始まる直前になって授業の内容が知らされ、その時に社会科学のための統計のデータ分析の授業をRと呼ばれるフリーソフトを使って行うことを知らされました。文系畑で数字にめっきり弱い私としては
そんなの聞いてないよ!!!!感がすごい笑
統計ソフトってなんだよ笑
でもよくよく知っていくと、確かに社会科学における数量的な分析において有用なソフトであることがよくわかります(それと私が実際に活用できるかどうかは全くの別問題ですが)
ポリティカルサイエンスという分野はつまり完全な人文ではなくソーシャルサイエンスの分野だってことを再認識しましたw日本ではそんなこと思ったこともなかったけれど
(先ほどと同じ建物の図書館。オックスフォードには無数に図書館があり、それぞれが独立して異なる本を取り揃えて居ます。ここは社会科学部門の建物なので、社会科学における書物はバッチリあります。24時間営業の図書館はカレッジ図書館のみで、こちらは少しこじんまりして居ます。またインターネット上でアクセスできる論文の数(そしてPDF化してダウンロードできる論文の数)がとても多いです。学生は無数の図書館の全てにアクセスできるわけではなく、カレッジ図書館にはカレッジのメンバーのみがアクセスできます。これが恐らくオックスフォードの面倒なところ。
学部からソフトの基本的な使い方を説明するサイトをいくつか紹介されましたが、最初はそのサイトの使い方自体でまずパソコンと数時間にらめっこして居ました(笑)
そして授業で取り扱う教科書を見てびっくり!著者が日本人の方ではありませんか!
もう既に大量の英字に埋れて死にそうだったのもあり、即刻日本のアマゾンで日本語版の著書を取り寄せました。今時ネットの情報でなんとかなると思いきや全くわかりきらず、それに比べてこの本はとてもわかりやすい。
それが、今井耕介氏著の『社会科学のためのデータ分析入門』です。
日本でも経済学などの分野や、大学院レベルの政治系ではRソフトを使っているのでしょう。全く無知でした。
もし本ブログ読者の方の中で大学院で社会科学を学ぶ方がいらっしゃれば、定量的アプローチを取る際に今井氏のこの本はとても有用だと思うので、是非お時間がある際にお手に取ってみてください。
追記(2020年7月):
この手の社会科学者が使えるようなフリーソフトは幾つかありますが、もしパイソンにご興味がある方はSweigart氏の『退屈なことはPythonにやらせよう』がわかりやすいようです。
日本語訳もありますが、英語版だと無料で読むことができるようです。(Automate the Boring Stuff with Pythonで検索)私も近いうちにPythonを勉強しようと思っています。
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